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虚偽献金に検察側「資金の流れを国民から覆い隠した」 検察側論告要旨(産経新聞)

 鳩山由紀夫首相の元公設第1秘書、勝場啓二被告(59)の初公判で、検察側が読み上げた論告の要旨は以下の通り。

 【資金管理団体などの収支を国民から覆い隠した】

 政治資金規正法は、政治活動の公明と公正を確保し、民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする法律。政治腐敗防止のため、政治団体に収支報告書の提出を義務付け、政治団体の支出および収入という政治資金の流れを明らかにして国民に参政の判断資料を提示するという点に重きを置いており、収支報告書はその制度の中心。

 それゆえに、収支報告書には政治資金の流れを正確に記載しなければならず、不記載、虚偽記入などについては重い罰則がある。適正確保と透明性向上のため改正も行われてきたのであり、違反には厳正な処分が必要である。

 勝場被告は、鳩山由紀夫衆議院議員の実母から提供される資金で、同議員の支出、友愛政経懇話会の支出の相当部分をまかなっていたのに、税法上の観点から同資金をどのように受け入れるのかについて、曖昧(あいまい)なまま受け入れた。収支報告書を記載する際には、実母の提供資金などを、規正法上どのような性格の資金として受け入れるか曖昧なまま、不足する寄付金収入や政治資金パーティー収入の金額を、安易に多数の第三者からの個人による寄付であるなどと偽装。資金の出所を隠蔽(いんぺい)仮装して、国民による監視から覆い隠した。

 北海道友愛政経懇話会の収入の相当部分を鳩山議員やその親族が支えていた実態を国民の監視から覆い隠した収支報告書の虚偽記入や、ずさん極まりない政治資金管理は、厳しく非難されるべきものである。

 【虚偽記載金額が多額】

 友愛政経懇話会の収支報告書の虚偽記入の金額は、もっとも小額だった平成20年分でも約5324万円、もっとも多額だった16年分では約9296万円で、16年から20年の5年分の虚偽記入額は計約3億5990万円に上っている。これは、同16年から20年分の各収支報告書に記載された「本年の収入額」の合計額の2分の1を超える規模である。

 北海道友愛政経懇話会の収支報告書の虚偽記入などの金額も、4年分の合計で約4207万円に上り、多額である。

 【犯行様態が悪質】

 勝場被告は、個人からの寄付金額を水増しする際、個別の明細を記載する必要がない5万円以下の「その他の寄付」のみを水増ししたのでは不自然だと考えた。かつて同会に寄付した人の氏名のほか、手元にあった名簿や名刺などに記載されていた氏名などまで無断で使用し、多数の人から寄付を受けているように偽っており、言語道断の悪質な犯行である。

 【長年にわたる犯行】

 勝場被告は、友愛政経懇話会については5年分、北海道友愛政経懇話会については4年分、虚偽記入するなどしており、多年にわたり犯行を重ねてきた。

 【まとめ】

 これら諸事情に鑑(かんが)みれば、刑事責任は重いと言わざるをえず、勝場被告が各犯行を認めていること、一定の社会的制裁を受けていることなど情状を考慮してもなお、厳重な処罰をもって臨むことが必要である。

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